「市役所は倍率が低いから狙い目」
「国家公務|員や都道府県より受かりやすいイメージがある」
公務員受験を考えたことがある人なら、一度はこうした話を聞いたことがあると思います。
確かに、地方自治体の中には毎年の倍率が低く、比較的入りやすいところもあります。
しかし、それはあくまで “条件が揃っている時だけ” の話です。
実際には、市役所は 小規模ゆえのリスク を抱えています。
そして、そのリスクは準備や努力ではどうにもならない領域で発生します。
今回は、実際に私の知人に起こった「市長交代で倍率が8倍 → 30倍に跳ね上がったケース」をもとに、市役所受験の落とし穴についてお話しします。
市役所は本当に「受かりやすい」のか?
まず、一般的なイメージとして、
- 地方市役所は難易度が低い
- 筆記の比重が軽いから社会人でも狙える
- 面接も優しめ
と言われることがあります。
しかし、これは 「過去の倍率」 を基準に語られているだけであり、
現在も必ず当てはまるわけではありません。
市役所は「自治体ごとに試験方式・評価基準が違う」ため、
国家公務員や特別区、東京都のような 安定した難易度 がありません。
つまり、自治体次第で 受かりやすい年もあれば受かりにくい年もある のです。
実際に起きた「市長交代による難易度激変」
私の知人は、都内にある市役所を受験しました。
前年の倍率は 7〜8倍 程度。
市長交代前であれば、最終面接まで進めば、ほとんど全員が合格。
知人は順調に最終面接まで進み、あとは結果を待つだけ。
しかし、その年は “ある出来事” によって状況が一変します。
それが 「市長交代」 です。
新しい市長が就任し、組織方針と採用方針が大きく見直されました。
- 住民対応重視 → 政策立案能力重視へ
- 安定志向の人材 → 行政改善に積極的な人材へ
- 面接での評価ポイントが全面的に変更(受験者はプレゼンテーションをする形式に変更)
- 試験回数も3回(うち面接2回)から4回(うち面接3回)。しかもそのうちの2回は市長面接です。
結果として、前年まで“ほぼ合格確定”と言われていた最終面接が、
通過率10%以下 にまで低下しました。
さらに追い打ちをかけたのが 受験者数の急増 です(前年の2倍程度)。
市長交代により話題性が生まれ、受験者が殺到。
倍率は前年の 7〜8倍 → 30倍以上 に跳ね上がりました。
当然、最終面接に残っていた知人も不合格。
前年ならほぼ確実に受かっていたラインでした。
なぜこんなことが起きるのか?
理由はシンプルです。
市役所は「採用人数が少ない」からです。
採用人数が10人 → 5人になるだけで難易度は倍。
受験者が増えれば、そのまま倍率は跳ね上がります。
よく募集要項にある「若干名」とは最後になってみないと採用人数は分からないのが現状です。
つまり市役所採用は、
一つの要因で試験環境が一気に変わる のです。
公務員試験は数ヶ月〜1年以上かけて準備するものですが、
その努力が 採用側の事情であっけなく崩れる ことがあるわけです。
この予測困難さこそ、
市役所受験の最大のリスクと言えます。
【教訓】市役所単願は危険。複数受験が鉄則。
次のようなリスクを理解しておきましょう。
| 市役所受験のリスク | 内容 |
|---|---|
| 採用方針が突然変わる | 市長交代・人事課長交代で評価基準が変わる |
| 採用人数が少ない | 1〜2人の削減で倍率が倍化 |
| 出題傾向が安定しない | 過去問対策が効きづらい |
| 地域ネットワークの影響が出やすい | 「地元重視」「コネ」噂は完全に消せない |
これらは 受験者側ではコントロールできません。
だからこそ、市役所を 1本で受ける=高リスク です。
特別区・東京都は「失敗しにくい試験」
一方、特別区(23区)や東京都職員は、
- 採用人数が安定して多い
- 毎年の倍率が大きくぶれにくい
- 試験方式がほぼ一定
- 過去問が効く
- 社会人採用の門戸が広い
という 再現性の高い試験 です。
つまり、
努力が結果に反映しやすい
ということ。
市役所より難しそうに見えて、実は 失敗しにくい安全ルート です。
まとめ|「受かりやすさ」より「勝ちやすさ」で選ぶ
市役所は悪い選択肢ではありません。
しかし、不確実性が高い試験だと思います。
公務員受験で大切なのは、
- 受かりやすさ ではなく
- 勝ちやすさ(再現性)
です。
もしあなたが、
- 30代からの再挑戦
- 社会人採用で効率よく合格したい
- リスクを最小化して公務員を目指したい
と思っているなら、
市役所単願は避けるべきです。
特別区・東京都・道府県と組み合わせ、
「複数受験 + 試験日程の分散」
で、勝ち筋を作りましょう。
【公務員試験は基本的に公平です】

【勉強戦略】


【面接対策・面接失敗談】


