職業訓練校を卒業してから10年近く経過。
今振り返ると、当時の同期のうち8割以上が1年以内に退職していました。
さらに言えば、3年以内に辞めた人は9割近くにのぼります(私の聞いた限りでは)。
この数字はあくまで私の肌感覚ですが、
「せっかく訓練を受けて再就職したのに、長続きしない人が多い」というのは事実です。
なぜ、職業訓練校を経て就職した人の多くがすぐに辞めてしまうのか?
10年経って分かった“本当の原因”を、体験と分析を交えてお伝えします。
原因①:就職活動を「本気でやっていない」人が多い
最も多い原因は、就職活動を本気でやっていないことです。
「面接が苦手」「どうせ未経験だから無理」と言い訳をし、
ろくに企業研究や面接練習をせずに応募してしまう人が多いのです。
しかし実際のところ、面接対策は資格勉強よりずっと簡単です。
質問を想定して答えを用意し、企業のHPを見て企業を調べる。
たったそれだけでも通過率は大きく変わります。
私は就職活動に合計で50〜100時間ほど使いました。
自己分析、面接練習、企業調査を含めてこの程度。
特別な才能があったわけではありませんが、
この“わずかな準備時間”が今でも安定して働けている理由だと思います。
対して、準備を怠る人ほど就職後に「合わなかった」「思っていた職場と違う」と辞めていく。
就職活動の時点での“努力の差”がその後のに結果を左右しているのだと思います。
原因②:職業訓練を「ゴール」と勘違いしてしまう
職業訓練の目的は、「資格取得」や「再就職の準備」です。
しかし、一部の人は訓練を終えた時点で満足してしまい、
「もう自分は努力した」と思ってしまう傾向があるように感じました。
その結果、就職活動が受け身になり、
求人を深く調べずに“なんとなく”で会社を選んでしまう。
こうした人は、入社後にギャップを感じやすく、
「思っていた仕事と違う」「人間関係が合わない」など、
わずか数カ月で辞めてしまうというケースも耳にしました。
職業訓練校は“ゴール”ではなく“再出発”です。
訓練校で学んだ知識を活かすためには、”資格取得”だけでなく、”真剣な就職活動”が求められます。それが就職後の定着力につながります。
原因③:需要より“憧れ”で仕事を選んでしまう
もう一つの大きな理由は、需要よりも憧れを優先してしまうこと。
たとえば、人気の事務職・デザイン職・Web関連職などは応募が殺到し、
競争が激しい上に、採用されても契約社員や派遣社員からのスタートが多いのが現実です。
その一方で、電気・機械・製造・介護などの需要の高い分野は、
安定して求人があり、未経験でも採用されやすい傾向にあります(就職活動を通して強く実感しました)。
私の経験上も、ホワイトカラーよりブルーカラー系の方が勤続年数が長い人が多い印象です。
「やりたい仕事」よりも「できる仕事」「続けられる仕事」を選ぶ方が、
結果的にキャリアの安定につながります。
就職の目的は“理想を叶えること”ではなく、
自立できる基盤を作ることだと意識しておくと失敗しにくくなります。
続けられる人は「ほんの少しの準備」を惜しまない
訓練校を卒業しても長く働ける人には共通点があります。
それは、たった数十時間の準備を惜しまなかった人です。
面接練習をする、想定質問をまとめる、企業情報を調べる。
この“ひと手間”をやるかどうかで、入社後のミスマッチが劇的に減ります。
人は「やったことのないこと」「苦手なこと」を避けがちです。
しかし、そこを少しだけ乗り越えた人ほど、仕事が長続きします。
職業訓練校は、学び直しの場であると同時に、
自分の行動習慣を変えるきっかけでもあります。
「就職はできたけど、続かない」——
その壁を超えるには、最初の準備段階での“差”がすべてです。
まとめ|「就職すること」より「続けること」を意識しよう
訓練校を出ても短期離職してしまう人が多いのは、
「就職」をゴールだと思っているからです。
本当に重要なのは、
就職したあとに「どう働き続けるか」「生活の基盤をしっかりと整えられるか」。
面接対策・企業研究にわずか50〜100時間。場合によってはもう少しかかるかもしれませんが、難関資格を取得するよりは簡単ですし、コスパは高いです。
それだけの投資で、仕事の定着率も満足度も大きく変わります。
「入ること」よりも「続けること」。
この意識を持つだけで、キャリアの安定は格段に高まります。
職業訓練校は、あくまで再出発のためのスタート地点です。
卒業してからが本当の勝負。
“わずかな準備と行動”が、10年後の未来を変えます。



