職業訓練校で最も意外だった複数内定者の話

目次

第1章 最初は全く期待されていなかった


職業訓練校に、複数内定を獲得した29歳の男性がいた。

彼の成績は中位程度。
特別優秀というわけではなく、訓練校内で目立つ存在でもなかった。

コミュニケーション能力が高いタイプでもなく、面接も苦手だった。
実際、一緒に練習をしていた時も、受け答えは決して上手ではなかった。

前職の年収も300万円未満。
転職歴も複数あり、一般的に見れば有利な経歴とは言い難かった。

さらに本人は、職業訓練校に強い目的意識を持って入校してきたわけでもなかった。

「とりあえず就職できればいい」
「年収300万円くらいあれば十分」

そんな考え方だった。

競争を好むタイプでもなく、何かしらの欲が強いわけでもない。

そのため、周囲はもちろん、本人ですら複数内定を獲得するとは思っていなかった。

実際、当時の私もそうだった。
未経験だったし、周囲から高評価ではなかった。

訓練校には私や彼より成績が良い人もいたし、コミュニケーション能力が高い人もいた。

だからこそ、後になって振り返ると、

「なぜ彼が複数内定を獲得できたのか」

という疑問が残った。

そして、その答えを考えていくと、単なる能力や運だけでは説明できないものが見えてきた。

第1章のポイント

✅ 29歳の彼は特別な成功者ではなかった
✅ 周囲から見ても「複数内定を取る人」には見えなかった
✅ だからこそ結果が出た理由を分析する価値がある
✅ 単なる能力や経歴だけでは説明できない要因が存在した


第2章 なぜ結果が変わったのか

なぜ彼は複数内定を獲得できたのか。

理由は一つではない。

ただ、最初のきっかけは面接練習だったと思う。

当時、私は別の企業の選考で不採用になっていた。

不採用になった後も、
「なぜ落ちたのか」
「あの質問にはどう答えるべきだったのか」
を考え続けていた。

同時に、
自分自身の棚卸しをやり直し、
過去の転職活動や不採用経験も振り返った。

そして、
面接官は何を見ているのか。
どう答えれば相手に伝わるのか。
転職歴や失敗経験をどのようなストーリーで説明すればよいのか。
自分なりに仮説を立てていた。

そんな中で、29歳の彼と話すようになり、
一緒に面接練習や企業分析を行うようになった。

そこで私が伝えたのは、模範解答ではない。

「なぜその答えになるのか」

という考え方だった。

私自身、それまでのやり方が正しいとは思わなくなっていた。

だからこそ、過去の経験や思い込みを一度捨て、
面接官の視点から考えることを徹底した。

彼は、その考え方を素直に受け入れた。
最初の頃は志望動機すら上手く話せなかった。

しかし、数日後には受け答えが変わり始めた。

面接で何を求められているのか。

なぜその質問をされるのか。

そうした背景を理解しながら答えられるようになった。

今振り返ると、面接が上達したというより、

考え方そのものが変わった

と言った方が正しいかもしれない。

第2章のポイント

✅ 面接は模範解答を覚えることではない
✅ 面接官の視点で考えることで見える景色が変わる
✅ 結果を変えたのは面接テクニックではなく、考え方そのものだった


第3章 実は「受ける会社」を先に絞っていた

職業訓練校には、一部の求人で書類選考免除制度があった。

当時、訓練校には数百件規模の求人が届いていた。

そのため、
「求人がたくさんある」
と感じる人もいたと思う。

しかし、私自身が本当に受けたいと思った会社は5社もなかった。
全体の1〜2%程度である。

結果として応募したのは4社だった。

今の転職活動では、何十社も応募することが一般的かもしれない。

しかし私は逆だった。

数を増やすのではなく、まず減らした。

なぜなら、最初から求人をフィルタリングしていたからだ。

例えば、

  • 賞与4.5〜6か月
  • 定期昇給
  • 退職金制度
  • 平均勤続年数
  • 有給休暇
  • 年間休日

といった項目を重視していた。

当時から感じていたのは、
業界選びだけでは不十分だということだった。

同じ電気・設備業界でも、
会社によって働き方や待遇は大きく違う。

実際、長く働いている人が多い会社には共通点があった。

最初の給与は決して高くないかもしれない。

しかし、
昇給制度があり、
賞与があり、
退職金があり、
結果として平均年収以上になっていく。

私はそうした会社を優先的に見ていた。

その結果、
数百件の求人があったにもかかわらず、
実際に応募できる会社は4社程度になった。

今振り返ると、
就職活動というより、
求人を選ぶ段階で大半が終わっていたようにも思う。

誤解してほしくないのは、最初から公務員を目指していたわけではないということだ。

私は公務員だから良いとは考えていなかった。

賞与、給与、退職金、年間休日、有給休暇、平均勤続年数などを基準に求人を見ていた。

その結果、条件を満たした企業の中に公務員が含まれていたのである。

第3章のポイント

✅ 就職活動は「どう受かるか」だけでなく「どこを受けるか」が重要
✅ 業界選びよりも、企業選びの方が結果に与える影響は大きいことがある
✅ 求人を絞ることは遠回りではなく、長く働くための戦略でもある


第4章 倍率は決して低くなかった

業界によっては、
「電気や設備は人手不足だから簡単だったのではないか」
と思う人もいるかもしれない。

しかし、少なくとも彼が受けた企業はそうではなかった。

当時の採用倍率は7倍から10倍弱。

倍率だけ見れば、決して簡単とは言えない。

実際に内定した企業は、

  • 大手ビルメンテナンス会社
  • 準公務員
  • 現業職公務員

だった。

中には、1年目の想定年収が500万円近い企業もあった。

待遇が良い企業には、それなりに応募者が集まる。

そのため、人手不足の業界であっても、
条件の良い企業の倍率は決して低くなかった。

私は今でも、
「簡単だった」とは思っていない。

ただし、
「戦いやすい市場だった」とは思う。

ここは重要な違いである。

例えば、当時の電気・設備系は需給が崩れていた。

そのため、
未経験者でも面接まで進みやすく、
年齢による不利も比較的小さかった。

一方で、面接まで進めたとしても、
そこで評価されなければ内定は出ない。
書類選考免除があるからといって、内定が確約されているわけではない。

つまり、
市場選択だけでも足りない。
面接対策だけでも足りない。
求人フィルタリングだけでも足りない。
書類選考免除だけでも足りない。

それらが重なった上で、
同じ応募者の中から選ばれる必要があった。

今振り返ると、
「人手不足だから受かった」のではなく、
「戦いやすい市場を選び、その中で準備をした結果だった」
というのが実感に近い。

第4章のポイント

✅ 人手不足=就職しやすいではない
✅ 倍率は7〜10倍程度で簡単ではない
✅ 条件の良い企業には応募者が集まる
✅ 「戦いやすい市場」と「簡単な市場」は違う


第5章 能力上位者は応募しなかった

29歳の彼もそうだが、私自身も訓練校トップ層ではなかった。
資格も特別ではなく、はっきり言えば特段能力が高いわけでもなかった。
職歴も決してきれいではなく、自分の経験や今置かれている状況の中で戦っていくしかなかった。

ただ、頭が良い人ほど結果を出したわけでもなかった。

訓練校には22歳のフリーターや25歳の非正規雇用の人たちがおり、
彼らは飲み込みが早く、学習能力も高かった。

年齢という面でも有利だった。

訓練校内の能力だけで見れば、私や29歳の彼より優秀な人はいたと思う。

しかし、彼らは応募条件を満たしていたにもかかわらず応募しなかった。

受からなかったのではない。
受けなかったのだ。

今振り返ると、結果を分けたのは能力そのものではなかったように思う。

能力の差よりも、
自分で可能性を狭めていないか。
応募する前から諦めていないか。

今ある条件の中で最善を探そうとしているか。
そうした姿勢の違いの方が大きかった。

多くの人は、
能力が高ければ有利になると思っている。

それは間違いではない。
努力をすれば結果が出やすくなるのも事実だ。

しかし、能力や努力だけで結果が決まるわけでもない。

どの市場を選ぶのか。
どの求人を受けるのか。
応募するのか、しないのか。
その選択によって、結果は大きく変わる。

少なくとも、私が職業訓練校で見た光景はそうだった。

第5章のポイント

✅ 訓練校にはもっと能力が高い人もいた
✅ 年齢的に有利な人もいた
✅ 能力が高くても応募しない人は少なくなかった
✅ 結果を分けたのは能力だけではなかった
✅ 応募するかどうかも重要な要素だった

なぜ応募しなかったのか

今振り返ると、応募しなかった人たちが能力不足だったとは思わない。

むしろ、私や29歳の彼より頭の回転が速い人もいた。

30代後半で管理職経験のある人もいた。
当時の印象として、30代後半の人たちには優秀な人や地頭の良い人が少なくなかった。

私は、その人たちを同じ教室にいながら別世界の人のように感じていた。

資格の勉強も早かった。
理解力も高かった。
経歴だけを見ても、私より立派に見える人はいた。

しかし、その一方で、どこか自分で壁を作っているようにも見えた。

「どうせ無理だろう」
「自分には厳しいだろう」
「年齢的に難しいだろう」

そんな考えを持っている人は少なくなかった。

実際には応募条件を満たしているにもかかわらず、受けなかったのである。

受からなかったのではない。
受けなかったのだ。


私はこれを能力の問題というより、認識の問題だったと思っている。

そして、それは他人事ではなかった。

私自身も当初は応募をためらっていた。

  • 今までの経歴
  • 未経験という立場
  • 年齢

そうしたものが頭に浮かび、
自分には難しいのではないかと考えていた。

しかし、
「何のために職業訓練校に来たのか」
「せっかくの機会を自分から捨てる意味があるのか」
と考え直した。

受かる保証はなかった。

それでも、とりあえずやってみよう。

そう考え方を変えた。

今振り返ると、結果を分けたのは能力の差ではなく、
応募する前から可能性を閉ざしていなかったかどうかだったように思う。


第6章 なぜ長く働ける会社に入った人は辞めにくいのか

私自身、転職回数が多く、以前から「仕事が続く人と続かない人の違い」を考えていた。

そのため、職業訓練校でも単に就職することではなく、

「長く働けそうな会社かどうか」

を重視していた。

私が見た限り、長く働いている人は偶然そうなったわけではない。

自分の適性に合っていたり、会社の条件が良かったりするケースが多かった。

例えば、

  • 賞与
  • 昇給
  • 退職金
  • 平均勤続年数
  • 有給休暇
  • 年間休日

などである。

もちろん例外はある。

しかし、賞与がなく、昇給もなく、退職金もない会社で高い定着率を維持している企業はあまり見たことがない。

人材にコストをかけない企業は、人が定着しにくい可能性がある。

そのため私は、

  • 賞与4.5〜6か月
  • 定期昇給
  • 退職金制度
  • 平均勤続年数が長い

といった条件で求人を絞っていた。

結果として、数百件あった求人のうち、条件を満たす企業は全体の1〜2%程度しかなかった。

今振り返ると、

長く働ける会社かどうかは、入社後ではなく、企業選びの段階である程度決まっていたように思う。

もちろん、どんな優良企業でも辞める人はいる。

しかし、相対的に離職率が低い企業が存在するのも事実である。

だから私は、
「電気・設備業界に行けばよい」
とは思っていない。

重要なのは、
「どの業界に、どの企業に、どのように属するか」
だった。


第6章のポイント

✅ 長く働ける会社は意外と少ない
✅ 数百件の求人の中で条件を満たす企業は1〜2%程度だった
✅ 業界選びだけでなく企業選びも重要
✅ 入社後の定着率は企業選びの影響を大きく受ける
✅ 就職活動は入社後まで考えて行う必要がある


第7章 1ヶ月で何が変わったのか

今振り返ると、彼の変化を間近で見られたことは私にとっても貴重な経験だった。

最初の頃は、志望動機を話すことさえ苦労していた。

質問の意図を理解できず、受け答えもぎこちなかった。

しかし、一緒に面接練習や企業分析を続ける中で、少しずつ変わっていった。

最初は言われたことをそのまま答えていた。

ところが次第に、

「面接官はなぜこの質問をしているのか」
「自分の経験をどう伝えればいいのか」
を自分で考えられるようになった。

受け答えも自然になり、表情にも自信が見えるようになった。

その変化を見ているのが純粋に面白かった。

人が短期間で変わっていく様子を、これほど近くで見たことがなかったからだ。

もちろん、私自身も必死だった。

少し前に不採用を経験しており、自分自身の就職活動も上手くいく保証はなかった。

彼もまた、自分の将来をかけて挑戦していた。

それでも不思議と、この就職活動を辛かったとは思わない。

むしろ、あっという間に過ぎていった。

一緒に考え、仮説を立て、面接練習を繰り返し、結果が出るまでの時間は充実していた。

今でも当時を振り返ると、

苦しかった記憶よりも、

楽しかった記憶の方が強く残っている。


私が見ていて面白かったのは、彼が毎回修正していたことだった。

面接が終わるたびに、
「なぜこの質問をされたのか」
「なぜ手応えが悪かったのか」
「企業は何を見ていたのか」
を考えていた。

そして次の面接では修正する。
それを1か月ほど繰り返していた。

彼は能力が急に高くなったわけではない。

企業を観察し、仮説を立て、修正する。

そのサイクルを短期間で何度も回していたのである。

多くの人は自己流で進める。
あるいは自己流に固執する。

しかし彼は違った。

毎回少しずつ修正していた。

だから最終的に、採用側が求める基準を超えたのだと思う。

私は採用活動とは、トップを決める競争ではないと思っている。

もちろん、採用リストの中で一番になれれば理想だ。

しかし現実には、それは簡単ではない。

一方で、採用候補に入ることはトップになるより難しくない。

一定の基準を超えればよいからだ。

そして、その基準は能力だけで決まるわけではない。

  • 企業理解
  • 面接対応
  • 志望動機
  • 改善の速さ

そうしたものも含まれている。

ここに多くの人が見落としている盲点があるように思う。


第8章 私が得た結論

今振り返ると、私自身も29歳の彼も特別優秀だったわけではない。

訓練校のトップ層でもなければ、職歴がきれいだったわけでもない。

むしろ、自分たちの経験や今置かれている状況の中で戦うしかなかった。

だからこそ、
書類選考免除がなければ内定を得られなかった可能性も十分あったと思う。

29歳の彼は、公務員試験の勉強をしていたわけではない。
元々は「年収300万円あれば十分」と考えていた人だった。
競争を好むタイプでもなく、勉強が得意なタイプでもなかった。

それでも結果として、複数の内定を獲得した。

もちろん運もあった。
需給もあった。
書類選考免除もあった。
タイミングも良かった。

だから私は、自分たちが実力だけで結果を出したとは思っていない。

しかし、運だけで説明することもできない。

彼は必要な時に必要な努力をしていた。
彼に勉強方法を教えたこともあり、
危険物取扱者乙種4類や2級ボイラー技士も短期間で取得した。

面接練習も行った。
企業分析も行った。
そして、自分の考え方を柔軟に変えることができた。

今思うのは、
市場価値とは能力だけではないということだ。

能力は大切である。
努力も大切である。

しかし、それだけで結果が決まるわけではない。

どの市場を選ぶのか。
どの企業を受けるのか。
応募するのか、しないのか。
そして、自分の考え方を変えられるのか。

そうした要素が重なった時、人の人生は大きく変わることがある。

私は職業訓練校で1年間、多くの人を見てきた。

  • 22歳のフリーター
  • 25歳の非正規雇用
  • 30代後半のフリーター

背景は様々だった。
こうした背景の人達もおり、
彼らにも彼らの戦術はあった。

そして、私や29歳の彼より能力が高そうな人もいた。

それでも結果は能力順にはならなかった。
それぞれに適した戦い方があり、それぞれに活かせる市場があった。

29歳の彼が就職活動に費やした時間は、おそらく50時間もなかったと思う。

しかし、その短い時間の裏には、

  • 求人選定
  • 市場選択
  • 面接準備
  • 考え方の変化

といった積み重ねがあった。

だから私は今でも思う。

29歳の彼は運が良かった。

しかし、運だけでは説明できない。

運が味方する条件を一つずつ積み重ねた結果だったのだと思う。

ただし、この考え方が全ての業界で通用するとは思っていない。

実際、当時の電気・設備業界や公務員は、現在のWEB系や事務職とは需給環境が異なっていた。

仮に同じ条件の求人がWEB系や経理職にあれば、倍率はさらに高くなっていた可能性もある。

だから、29歳の彼の事例をそのまま再現できるとは考えていない。

第8章の結論

✅ 29歳の彼は特別優秀だったわけではない
✅ 複数内定は能力だけでは説明できない
✅ 書類選考免除や需給環境も結果に影響していた
✅ 求人選定・市場選択・面接準備が重要だった
✅ 能力上位者でも応募しないことで機会を逃していた
✅ 運もあったが、運が味方する条件を積み重ねていた

この経験から得た教訓

✅ 人生は能力順にはならない
✅ 自分に合った市場を選ぶことも実力の一つ
✅ 必要な時に必要な努力をすることが重要
✅ 凡人でも戦い方次第で結果は変えられる


第9章 内定後の周囲の反応

そして実際に複数内定が出た時、周囲も驚いていた。

正直なところ、私も驚いた。

最初から有望視されていたわけではなかったからだ。

特に印象に残っているのは、後日、彼の親御さんから感謝の言葉をいただいたことである。

もちろん、内定を取ったのは彼自身の努力によるものだ。

私は少し考え方を共有しただけである。

それでも、その時に改めて感じた。

人は短期間でも変わることがある。
ただし、それは能力が急に上がるからではない。
考え方が変わり、行動が変わった結果なのだと思う。

その後、彼は公務員として働き続けている。
今では年収も700万円近くになっている。

少なくとも、
「生活を安定させたい」
という当時の目的は達成できたと言ってよいだろう。

ただ、私は年収が上がったから成功だとは思っていない。

それは本人にしか分からないことだからだ。

人生の満足度や幸福は年収だけで決まるものではない。

それでも、
あの時の出会いと考え方の変化が、
その後の人生に少なからず影響を与えたことは間違いない。

私はその過程を間近で見ることができた。

それが今でも印象に残っている。


補足:なぜ29歳と面接練習をしたのか

ここまで読むと、私が29歳の彼を見込み、特別に指導したように見えるかもしれません。

しかし実際はそうではありません。

私は単に面接練習の相手を探していただけでした。

当時は25歳の非正規社員や30代フリーターなど、複数の訓練生にも声をかけていました。
しかし、ほとんどの人に断られました。

その中で、最終的に面接練習に応じてくれたのが29歳の彼でした。

本人も最初から強い意欲があったわけではありません。

「気休めでもやってみるか」

という程度だったと思います。

その結果、マンツーマンで50時間近く面接練習を行い、求人選定や企業分析、志望動機や自己PRの添削も行いました。

今振り返ると、複数内定という結果につながった理由の一つは、この準備量だったと思います。

もちろん、最終的に応募したのも、面接会場へ行ったのも、内定を獲得したのも本人です。

しかし、もし彼が面接練習を断っていたら。

あるいは、最初に声をかけた25歳の非正規社員や30代フリーターが応じていたら。

結果は違っていたかもしれません。

私自身、29歳だけが特別だったとは思っていません。

また、29歳本人も「自分は運が良かった。自分の実力だけではない」と認識しています。

私自身もそう思います。

面接対策、求人選定、タイミング、市場環境、そして偶然の出会い。

様々な要素が重なった結果だったのでしょう。

だから私は、この経験を通じて「成功は能力だけで決まるわけではない」と感じています。

一人では気づかなかった視点や考え方を共有することで、結果が変わることがあります。

そして、その機会を受け入れるかどうかもまた、結果を左右する一つの要因なのかもしれません。


追記 フリーター・非正規雇用でも戦えるのか

今回の記事では、29歳の彼を中心に書いた。

しかし、職業訓練校には彼以外にも様々な人がいた。

  • 22歳のフリーター
  • 25歳の非正規雇用
  • 30代後半のフリーター

彼らもまた、職業訓練校の書類選考免除制度を活用し、就職を決めている。

ただし、29歳の彼と全く同じ結果になったわけではない。

能力が高そうな人もいた。
年齢的に有利な人もいた。
それでも結果は同じではなかった。

なぜその違いが生まれたのか。

また、それぞれにどのような戦い方があったのか。

次回は、彼らの事例も踏まえながら、

「フリーター・非正規雇用でも戦えるのか」

というテーマについて考察したいと思う。


▼ note / X(Twitter)でも発信しています

\ 学習・キャリア戦略の最新情報はこちらでも発信中 /

X(Twitter)けんしろう|凡人のキャリア再構築
→ 公務員試験・資格勉強の「毎日の気づき・短文Tips」、キャリアの考え方を発信。

note(ストーリー・キャリア戦略)けんしろう ❘ 凡人のキャリア再構築
→ 再スタートを切りたい人向けの深い内容、書き下ろしの体験談を更新中。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

現役公務員として働きながら、資産形成やキャリア形成について発信中。30代で職業訓練校を経て公務員へ転職した実体験から、「遅く始めても人生は変えられる」をテーマに、勉強法やお金の知識、安定した収入を活かした堅実な資産づくりをわかりやすく紹介しています。

目次