公務員は本当に“バッシングされる存在”なのか?

社会を支えるエッセンシャルワーカーの現実

インターネットやSNSでは、「税金で給料をもらっているのに」「仕事が楽そう」――
そんな言葉で公務員を批判する声を、時々目にします。

しかし実際に中の仕組みを知ると、公務員は決して“楽な職業”ではなく、
むしろ社会を動かすために欠かせない存在であることがわかります。


目次

公務員=社会の基盤を支えるエッセンシャルワーカー

公務員と一口に言っても、その職種は多岐にわたります。
警察官、消防士、自衛官、保健師、薬剤師、医師、技術職、行政職、業務職――。
どれも社会が安全かつ平穏に回るために不可欠な“エッセンシャルワーカー”です。

たとえば、災害時に現場で命を懸けて救助にあたる消防士。
コロナウイルス感染症の拡大期に、リスクを背負いながら住民対応を続けた保健所職員。
裏方で国や自治体の制度を運用し、支援金の支払い事務を進めた行政職員。

どの職種も、私たちが「当たり前の日常」を送るために動いています。
社会が運営されていく上で、必要な職種です。


「税金で給料をもらっている」だけで叩かれる理不尽

公務員の給与は確かに税金によって賄われています。しかし、公務員もまた民間の労働者と同じく、所得税や住民税、社会保険料を負担しています。つまり「税金で生活している」という表現は本質を捉えたものではありません。公務員は、社会を維持するうえで必要な役割を担い、その対価として税収を原資とした給与を受け取っているにすぎません。給与の源泉が税金であるというだけで、特別に優遇されているわけではないのです。

同様に、官僚や外交官などの国家公務員も、国家運営の根幹を支える重要な職務を担っています。法律や制度が整備されなければ、私たちの生活基盤は成り立たず、外交が機能しなければ国際関係も維持できません。社会が円滑に動き続けるためには、誰かがその基礎となる部分を責任をもって支える必要があります。

公務員とは、その「社会の基盤を支える役割」を担う存在にほかなりません。


コロナ禍でも最前線で働いていたのは公務員だった

2020年以降、社会が新型コロナウイルスの恐怖と混乱に包まれていた中で、現場でリスクを恐れずに対応を続けていたのは多くの公務員でした。

保健所の職員は休む間もなく相談対応・追跡調査・入院調整に追われ、警察・消防・自衛隊は災害対応に加え、防疫や輸送などの任務に立ち続けました。市区町村の窓口では、感染防止策を徹底しながらも、給付金対応や生活支援を止めることなく継続していました。

彼らは社会が不安に揺れた中でも、公的サービスを止めることなく、住民生活の「土台」を守り続けたのです。混乱が最小限に抑えられた背景には、現場で淡々と職務を果たした数多くの公務員の存在があった――これは紛れもない事実です。


公務員は「誰でもなれる」オープンな職業

もう一つ強調しておきたいのは、公務員が“閉ざされた世界”ではないという点です。受験資格を満たしていれば、誰でも試験を受けることができ、出身校や家庭環境によって門前払いされることはありません。努力すれば誰でも挑戦できる――むしろ、公務員は「最も公平にチャンスが開かれている職業」の一つです。

そうして試験に合格した人たちは、それぞれの立場で責任を果たしながら、社会の基盤を支える役割を担っています。彼らは特権的な存在ではなく、自ら選んだ職務を誠実に全うする労働者です。

そう考えると、「公務員だから」と理由なくバッシングすることに正当性はありません。公務員は、試験で選抜され、必要な役割を担い、社会に貢献しているだけです。批判ではなく、正しく理解することが重要だといえます。


外からも中からも見て思う「公務員は必要な存在」

私は民間企業と公務員の両方を経験しましたが、そのうえで強く感じているのは、公務員は批判されるべき存在ではないということです。外からは「安定していて楽そう」といった印象を持たれがちですが、実際には日々、地域や国の仕組みを止めないために、粛々と業務に向き合っています。派手さはありません。しかし、住民サービス、災害対応、社会保障、税の運用、公共インフラの維持など、社会を支える多くの機能が公務員によって成り立っています。
もし公務員の仕事が止まれば、私たちの生活はすぐに不便に、そして不安定になります。公務員は「安定した職」だから価値があるのではなく、「社会を安定させている」からこそ価値がある職業なのです。安定を享受しているのではなく、安定を支えている側にいる。この視点を持つことが、公務員を正しく理解するための第一歩だと考えています。


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この記事を書いた人

現役公務員として働きながら、資産形成やキャリア形成について発信中。30代で職業訓練校を経て公務員へ転職した実体験から、「遅く始めても人生は変えられる」をテーマに、勉強法やお金の知識、安定した収入を活かした堅実な資産づくりをわかりやすく紹介しています。

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