医療費控除を申請し忘れた！確定申告期限後でも「更正の請求」で還付は可能

2025年9月21日2025年11月16日

「医療費控除、申請し忘れた！」——こんな経験ありませんか？
確定申告の期限を過ぎて慌てる人は多く、見落としがちな制度のひとつが「医療費控除」です。しかし５年間は請求可能なので安心してください。確定申告期限を過ぎても 「更正の請求（更正申告書）」 を活用すれば、還付金を受け取れます。

以下では、

手続き方法
-申請時の注意点
-対象となる費用
-還付までの流れ
を、わかりやすく整理して解説します。

医療費控除は「更正の請求」で申請可能

確定申告期限が過ぎた後でも「間に合わない」とあきらめる必要はありません。
申告した後に再度申告内容を見直して修正・還付を請求する制度が「更正の請求」です。医療費控除を申請し忘れた場合、この制度を使います。

手続きの流れ

居住地を管轄する税務署へ連絡・相談
書類を準備（下記参照）
「更正の請求書（医療費控除用）」を作成・提出
税務署で審査・還付決定
指定口座へ還付金が振り込まれる

提出書類

更正の請求書
医療費控除の明細書（確定申告用）
医療費の領収書控／証明書
保険金・補助金・高額療養費などの一覧
その他、通院交通費や市販薬の領収書など

請求可能期限

通常、申告期限後でも 5年以内であれば請求可能です。

医療費控除で知っておきたい“3つの注意ポイント”

申請し忘れを防ぐためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。

① 通院交通費も対象になる

医療機関や薬局への移動にかかった公共交通機関の費用、タクシー代（やむを得ないケース）などが控除対象となることがあります。
ただし、通勤等日常的な移動は認められず、「通院目的である」ことを証明できる領収書やメモがあるとスムーズです（マイナンバーと連携して医療費控除すれば、交通費は計算されません。対象にするのであれば、自分で計算する必要があります）。

② 市販薬でも対象になる（セルフメディケーション税制）

風邪薬・鎮痛剤など、「セルフメディケーション税制対象」の市販薬を購入した領収書を使用して控除を受けることも可能です。
ただし、通常の医療費控除との併用制限や対象薬品の要件があるため、領収書の記載を必ず確認してください（セルフメディケーションかどうかは領収書に印がしてあります）。

③ 控除できる金額の計算式

控除対象となる金額の計算は以下の式です：

控除対象額 ＝ 医療費の合計 － 保険などで補填された金額 － 10万円（または総所得金額等×5%の少ない方）

この「10万円」を引くという項目を忘れると…申請内容にズレが生じ、還付処理が遅れることもあります（私はこの10万円を控除するのを忘れたため、還付が遅れました）。

還付金が振り込まれるまでの期間と注意点

通常、提出から 1〜2か月ほどで還付金が振り込まれますが、以下のような要因で遅延することがあります：

書類に不備がある
口座情報が正確でない
医療費明細の記載ミス・漏れ
税務署の処理が繁忙期で時間を要する

✅提出後は「確認メール」「控えの保管」を忘れずに。

4．よくある疑問とQ&A

Q. 過去何年分まで申請できる？
A. 基本的には5年前まで。例：2024年申請なら2019年分まで有効。

Q. 領収書が無くなったら？
A. 医療機関で再発行可能なことが多い。通院歴を証明できる明細書でも代用可。

Q. 家族の医療費も合算できる？
A. 同一生計であれば配偶者・子ども・親の医療費も合算可能です。

Q. 確定申告したけど控除を入れ忘れた場合は？
A. 申告後でも「更正の請求」で修正可能です。

5．体験談＆活用のポイント

実際に私も「申請し忘れ」→「更正の請求」しました（２回忘れました）。
確定申告したことに満足して、領収書や計算書を郵送することを忘れたのが原因です。医療費が高額になったにれば、所得税の還付金だけでなく、翌年の住民税にも影響しますので申請はした方が得です。もし申告の方法が分からなければ、その旨と更正申告をしたいことを伝えれば、対応方法は教えてもらえます。また更正の請求用紙はネットで入手可能です。

ポイント：